
「マザーウォーター」 [DVD]
ある人はコーヒー店を経営して、
ある人はウィスキーしか置いていないバーを経営して、
ある人は豆腐屋を経営している。
年齢も、境遇も、みんなバラバラだけど、
この京都という町の一郭で、
同じ時間を過ごして、ちょっとずつ関わりをもって生きている。
お互いのことは、それほど深くは知らないけれど、
それでもなんだか分かり合える。
毎日を丁寧に生きていくこと。
そんなことを教えられる一作です。

連続テレビ小説 天花 完全版 Vol.1 [VHS]
主人公・天花を演じる藤澤恵麻さんのことはモデル時代から知っていました。演技はまだ少し棒読みだなという感じはしますが、演技経験もなくいきなり主役というプレッシャーの中よくがんばっていると思います。恵麻さんは声がやさしく、瞳がきれいで天使みたいです。そこが天花に選ばれた理由なのかもしれません。
ストーリーとしてはおもしろくもつまらなくもないという感じです。脇役を豪華な役者さんで固めてありますが、それぞれを生かしきれていないのが残念ですね。ヒロインは今までにないタイプだと思います。朝ドラは恋愛も夢も自ら進んでいくというヒロインが多いですが、天花は何事も受身ですね。もう少し主体性があるともっとよかったかな。

すいか DVD-BOX (4枚組)
ドラマに限った話ではありませんが芸術作品には、口当たりが良いものと、噛めば噛む程味が出るものとがあります。ものの好みは十人十色、全ての人に受け入れられるものなどこの世には存在しませんが、この「すいか」は先程の分類では後者にあたる、いわば「玄人受け」するドラマではないかと思います。一度見ただけでは「えっ、何これ」とちょっと戸惑う方が多いかと思います。事実オンエア中は視聴率が取れず業界的には「失敗作」ととられてしまったとも言われています。ところがそうは問屋が卸しません。「なんだ、こりゃ」と言っていた人達は幸いです。どうにも気になって仕方がないのです。時間が経てば経つ程教授のあの一言、基子さんのささやかな生き様、絆さんの苦悩、等々が頭の中を駆け巡り、確認しなくては気が済まなくなってしまいます。それで繰返し見ているうちにすいかの本当の世界が少しづつ解ってきます。第一話の教授のセリフ「居て良し」は全ストーリーを通して一番の名セリフと思います。ぜひあなたのその目、その耳で感じ取ってください。心あるドラマだと自信を持っておすすめします。

Coyote(コヨーテ)No.46 特集 ホンマタカシのたのしいポートレイト写真
coyoteは旅の雑誌だけど、編集の内容は、非常に密度の高い写真論である。尻切れトンボてきに終わってしまうんだけど、言葉としてはわかりやすい。セミプロが読むと楽しいものではないか。同様の特集は多いが、スタジオボイスのマニアックで結局何が言いたいのかわからないものよりは、平滑で読みやすい文章であるのは、ホンマタカシの能力の高さであると思う。残念なことに休刊になったけど、ここまで突きつめた内容を、これからも読んでみたいと思う。

おと・な・り【初回限定版】 [DVD]
見始めは30代の恋愛にしては甘ったるいラブストーリーなのかと思ったけど、
見ていけば見ていくほど主人公の"うまくいかない日々"に対して共感を抱けるし、現実味を感じるものです。
かといって決してマイナスになるわけでなく、なぜか人生に対して失礼なく前向きになれる。
それはきっと、見終わったあとの余韻に浸るときわかる('`)
ちゃんと最後までみればきっと満足のいくもの。さらに岡田くんも麻生さんもすきな方なら満足度は上がるはず。
恋愛映画をまた繰り返し見たいと思ったのはこの作品が初めてかもしんない。
映画中に出てくる一曲がずっと頭を離れなくなるよ!(笑)