Eclectic
4年の空白に戸惑うファン心理からか、聴くまでアレコレ悩んでました。
でも聴いてみて「憶測は不要だったじゃん」て気付かされました。
感想は、「丁寧で優しい、素直な大人のサウンド」。
以前の若さゆえの無責任な(?)軽快さは消え、
そんな青春時代を経た大人の、奥行きのある真摯な姿勢を感じます。
相手を試すような”はぐらかし”もなく、素直な感情が素直に表現されている感じです。
聴いてる方も途中で息切れしない、柔らかな気持ちになれる聴き心地で、
彼とプライベートを共有しているような気分になります。
単純に歌が上手くなったとも言えるし、全体に流れるドラムビートも効いてますね。
アルバム全体で一つの曲とも言えるようなフェードイン&アウト気味の構成も心地良いです。
全体的に、地に足の着いた生活感覚から紡ぎだされた音楽という感じで、
根底にはまさにピロートークのような色艶もあり、声も単なる囁き声というより、
誰でも素の時は声が優しくなったりトーンダウンしたりすると思いますが、そんな感じでしょうか。
もしかしたらこのアルバムに魅力を感じない人は、色々な意味で「若い」のかも?
以前は好みが分かれた「オザケン」ですが、このアルバムはファン層を特定しない気がします。
今後も変わっていくだろう彼のスタイルや彼自身が特定のイメージで固定されないよう祈ると共に、
「このアルバムを手にとって良かった」と素直に喜んでいます。私の中では今までで一番、気分はThank you!