
砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない 上
直木賞を受賞した桜庭さんが、まだあまり名前を知られていなかった頃の作品のコミカライズです。
原作の小説はライトノベルとして刊行されたものでしたが、シリアス面やリアル面等が高く評価され「このライトノベルがすごい」では3位を受賞し、その後は一般文芸作品としてハードカバーでも刊行される、と桜庭さんの知名度を一気に上げた作品。
その作品が雑誌ドラゴンエイジでコミカライズ。絵師はヴァリアンテという漫画で高い評価を得た杉基イクラさん。すごく丁寧な絵を描きます。
漫画化の醍醐味といえば、小説では想像するしかなかった場景が描かれていること。杉基さんの手によって描かれたこの作品は、素晴らしいの一言です。勿論人物の絵も丁寧なのですが、私は背景がとても気に入りました。田舎の雰囲気がよく出ています。
グロテスクな部分もしっかり描いてあるし、虐待についての話もあり、色々と考えさせられる作品です。
漫画だからスラスラ読めますし、桜庭さんの作品を知りたいって人にもオススメ出来ますね。

ナナマル サンバツ (2) (角川コミックス・エース 245-5)
楽しみにしていた数少ない漫画。
2巻もやってくれましたと言うのが率直な感想。
自論も踏まえてこの漫画は二通りの楽しみ方があると思う。
一つ目は純粋にクイズが好きなら入門書には
持って来い。随所にクイズのノウハウが散りばめられているので
とても勉強になる。
詳しくは読んでみればわかります。
二つ目は熱い競技漫画が好きなら絶対にはまる。
クイズに興味が無くても熱くなる漫画が好きなら
絶対にハマる!手に汗握ります(ちはやふるも愛読書として読んでいますが
百人一首は未だにわからないし。)
3巻が待ち遠しい。

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない 下 (2)
この世界観を表すのに、この絵があっています。
きれいだけど、悲しい主人公たち。
話を読み進めて行くと、作中でよく分らなかったことが分っては行くのだけれども、
分れば分るほど、だんだんと悪い方に話が進んで行くのも分るのがつらい。
手に持った漫画の残りのページが薄くなっていくにつれて、どんどんと最悪の結末に向かっていき、
もうちょっと待ってくれと思いつつ一気に読んでしまいました。
悲しいけれども、良くできた物語です。