
あの空の下で
1つ1つの話が短かくて読みやすかった。旅の話が中心で、短い文章の中でもきちんと主人公の日常や気持ち、各国の情景が表現されていて読み応えがあった。個人的には「男と女」や「流されて」などの恋愛系の話が好きだった。「男と女」の話の中で、男が女にデートコースを選ばせる場面はよくこんなこと平気で言えるなと感心した。また、「流されて」はどんな男と結婚するのが幸せか真剣に悩んでいる女性と現実的で無粋な男の話で、男の悪気のない正直が言動がよかった。

天使の涙 [DVD]
この映画、結構無茶なストーリー展開をしており、その点リアリズムは皆無のようでもある。
にもかかわらず
若い時の刹那的な感情の揺れを上手くとらえているようにも感じ、そこにある種のリアルを感じてしまう。
この映画は‘感じる映画’なのだろう。
製作時、大まかなストーリーラインだけがあるだけで撮影をすすめ(作家の)感性だけを頼りに即興的な映像(←非常に艶やかで魅力的だ)をモノローグと音楽でまとめ上げたという。
所々無茶な展開をしていても映画全体のまとまりを乱していないのは監督の感性のよさゆえだろう。
こんな作り方で独りよがりでない作品に仕上げるのは才能がなければできない。
見事なものだと思う。
そんな感性でまとめ上げられたこの映画は(その感性を共有できる人にとっては)‘永久に新鮮’な状態を保てるだろう。

ラヴ・シネマ~ムービー・ヒッツ
車通勤をしていますが、最近マンネリがちの音楽から脱出しようと思い購入。仕事帰りの疲れた車内に曲が流れると、それぞれの映画の場面を思い出し癒されます。今では帰りの車中の定番になりました。

恋する宇宙 [DVD]
ダサイ邦題と「オタクの恋」みたいなコピーがこの映画への興味を無くしてしまう要因になってしまったのか、あまり知られていない映画のようですが...
オタクではなくアスペルガー症候群を患っている青年と、幼稚園で働きながら童話作家を目指す女性のラブストーリーです。
女性側の家族の関係や家族愛のようなものと、二人の関係が上手く絡めてある所が良かったです。
映像の色調も、計算された洗練さを感じさせながら自然に整えられていて、音楽も静かで効果的な所がお洒落です。
恋愛にも色んな形があり、選択肢がある。誰かを好きになる事は、自分でも明確に説明できないこと。
そういう事を考えさせられる、現代の恋愛映画です。