
ブラームス:交響曲第1番
「苦悩から歓喜へ」の代名詞みたいな交響曲ですが,このCDでは,必要以上に情緒的にならず,がっしりした第一楽章を展開してくれます。
また,第二楽章のバイオリンソロも演奏者が自己陶酔しないように,程よいところでオケとの均衡が保つように工夫してあります。
第3,4楽章も,ただ,ドンチャカ鳴らして人の体をゆすぶって無理やり感動させるのではなく,手抜きせず,丁寧にオケを高みに誘導していて,安心して聞けます。
いろいろなブラ1を聴きましたが,これが,一番,妙に苦しんだり,無駄に肩に力入ったりすることなく,気持ちよく聴けました。

大脱走 [DVD]
第二次世界大戦時、ドイツ捕虜収容所で実際に敢行された大規模脱走を映画化した映画である。脱走に執念を燃やす一癖も二癖もある「札付き」の捕虜達が高度に組織化して実行した大脱走計画。脱走しようとする側と脱走させまいとする側との高い緊張感の中、大胆にして密やかな計画が進んでいく様が我々をぐいぐい引き込んでいく。E.バーンスタインの手による有名なテーマ曲も懐かしい。秘密裏に行われるトンネル掘削、衣服の調達や証明書の偽造といった逃亡後の準備、戦争という命を賭けた境遇の下で捕まった者たちが脱走に賭けた努力や希望が現代人の行き場を失いかけた憧れを刺激してくれることだろう。3時間近い大作にも関わらず脱走の前なら度重なる脱走の失敗に失望し自殺的行動に出た仲間の死に触発され一匹狼を捨て脱走計画に相乗りするヒルツの心的変化、トンネルキングと称せられながら閉所恐怖症に悩むダニーの選択、脱走の後なら追跡の手が迫る鉄道シーンなど、脱走の前後で繰り広げられるドラマの濃さのせいで長さは苦にならない。スティーブ・マックィーン、ジェームズ・ガーナー、リチャード・アッテンボロー、チャールズ・ブロンソン、ジェームズ・コバーン等々、俳優陣は超豪華。有名すなわち上手というつもりもないが、光る個性と映画を知りつくした演技はやはり一品だ。登場人物同士の会話もウイットに富んで楽しい。ゲシュタポの惨い仕打ちに涙を飲むシーンもあるにせよ、逃げては捕まって帰ってくるヒルツが独房の壁に投げつける球の音に衛兵が小首をかしげるエンディング・シーンがまた象徴的で面白い。

恋のスクランブル [VHS]
童貞高校生の初体験の相手は親友のしかもルームメイトの母親だった・・・。なんて話を聞くと、他愛無い学園コメディを想像して、実際にそうなのですが、なかなか面白いです。主役3人が役にぴったりとはまっていて、もっとシリアスな展開にして描いても深みのある人間ドラマになったのではと思わせます。(友情ものとして軽くまとめられていて、これはこれでいい)童貞君アンドリュー・マッカーシー、悪友ロブ・ロウが好演です。ジャクリーン・ビセットは、後半の扱いなど物足りないのですが相変わらず美しい。軽い役ながらも悩みも持った恋する大人の女性をうまく演じています。息子の親友とは知らずに付き合ったマッカーシーを見る彼女の視線のやさしさは芝居とは思えなくジーンときます。他にクリフ・ロバートソンが共演。バージニア・マドセンはオッパイぽろりシーンのために出演?子供らしい顔付きのJ・キューザックが可愛い。1983年の作品です。

ベートーヴェン:交響曲第5番&第7番
私の知る中では一番パワーをもらえる第5です。
他の方もレビューされていますが、とくに第4楽章がいい。ほとんどの指揮者がレガート気味に処理する部分に明確にアクセントをつけています(どこかは聴いてからのお楽しみ)。これがいい、これによって曲の緊張感が保たれる、というか全体がより引き締まった印象になる。
日本では「運命」と呼ばれ、子供の頃から開始部分ばかり聴かされてきたので悲惨な曲だと思っていましたが、全曲を聴き、様々な逸話を知り、今では思い出したように聴く好きな曲です。
他の指揮者・オーケストラのものも(相当)いろいろありますが、聴いた後の充実感(解釈・演奏者・録音が揃って)では最高度にあると個人的に評価しています。特に最近のあっさりした解釈とは全く違うものです(古楽器風を否定する者ではありませんが・・・)。
初めて聴く方に特にお薦めしたいですが、時代のトレンドとはちょっと違うところが気になる点。それでも2枚目くらいには聴いて欲しいです。そして出来れば大きなスピーカーで・・・曲・演奏の力というものがどういうものか、感じていただけると思います。
※ジャケットの写真ですが、以前の輸入版にあったもの(指揮棒をかざしているもの)を何故使わないのでしょう。勇ましい感じがして気に入っていたのですが。メーカーさん再発するときは検討してくださいね。

ビリーヴ~永遠の絆
永遠の絆はもちろん、今回はクラシックもカバーされていてアメイジンググレイスも素晴らしい歌詞になってます
もともと作曲者が不明なので歌詞も決まったものはなかったのですが
ケルティックウーマンの歌う歌詞は素晴らしい