
2011年 本当の危機が始まる!
朝倉慶さんの本は一作目から本当に刺激的で、今回も発売前から楽しみでした。内容は「商品の説明」で詳しく書かれていますので、追加することはありませんが、日本の債権が暴落し、ハイパーインフレがやってくるというもの。確かにFBIも日銀もジャブジャブ資金を市場に流してますので、利益が上らない日米国内に留まらず、儲かりそうなBRICSに怒涛のように流れバブルを起こしているのは事実。その結果、資源の価値が上りハイパーインフレとなって日米欧を襲ってくるという読みです。確かにそう読むのが自然なのですが、米国がそんな誰でも思う通りになるのかという疑問も残ります。1980年代に米国がソビエトに勝利したのは、インフレを退治し、資源を持つソビエトに富が流れるのを防いだからという説もあります。インフレになれば資源を持っているBRICSに富は移り、米国の凋落は必死です。と考えれば、BRICS、特に中国のバブルをあおるだけあおって世界の経済を牽引させておいて、一気にバブルを崩壊させて、資源の需要を減退させ、同時に中国を第二の日本(1990年代の)化する作戦を考えていないとは言えないように思います。ユーロ危機しかり、米国が覇権をたやすく他国に渡しそうもなく仕掛けてくるというのが、米国のこれまでの行動でしたが、さて、今回はどうでしょうか。