もしかして、うちの子、発達障害かも!?
医療機関で作業療法士として,発達障害をもつ子どもたちの支援をしている私は,最近友人や同僚から「うちの子,落ち着きがないんだけど,もしかして発達障害かも!?」とよく相談を持ちかけられるようになりました。その際,「大丈夫,様子を見てみたら?」と安易なことを言う恐ろしさ,逆に「じゃあ,診察に行った方がいいよ」という,数少ない専門医師の長い受診待ちや,療育機関のパンクの現状…を知っていては返答に困り,頭を抱えていました。
そんな時,この本と出逢いました。
岡田先生の温かい語り口で,不安を抱える親御さんを労いながらも、子どもの個性がありのまま肯定的に受けとめられるきっかけを与えてくれます。 子どもの気になる症状と、それは何故?なのかという、その「気になる行動」の背景や具体的にどう考えて、子育てをしていけば良いのかが,丁寧に書かれています。個性派の子どもを育てていく上でとても大切なこと,つまりオーダーメイドの子育てのヒントがギュッと詰まった本です。
また,療育関係者が読んでも,最新の発達障害の医学的知見が,平易な言葉で述べられており,数ある専門書を読んで混乱したアタマの整理ができます。エビデンスに基づいた情報と,幼少期から成人期まで診ておられる岡田先生の豊富な臨床経験から,子どもたちの支援で大切なこともギュッと詰まった本です。(感覚・運動の困難さについてはもうちょっと詳しく知りたいなぁと思いますが)
ネガティブな記述がほとんど無いため,親御さんに紹介もしやすいと思います。
そして医療・教育・福祉・行政関係者,保護者,そして子ども!,(医療の反省はあっても)誰のことも悪く書かれてはいないところが,とても素敵です。私たちに元気をくれます。読者がどの立場でも,子どもたちの明るい未来のために,自信をもって子どもに接するために,どの方向に進んでいくことがより良いのか…
この本は,子育てに悩むこころの曇りが晴れ,一歩前に踏み出すきっかけをくれるように思います。
みなさんに,是非一読をお勧めします!
機動警察パトレイバー 2 the Movie DVDバージョン サントラ盤
オリジナル版にあった、チープなアナログ・シンセの響きを脱却すべく
生音に徹底して拘ったサウンド・リニューアル版である。
ボーナス・トラックとして、「プレ・サウンドトラック」の中の曲が
数曲入っているが、必要だったか、と思うと複雑な気持ちである。
何より音の感触が明らかに違うので、せっかく映像本編に沿って
曲が並んでいるのに違和感が増すだけ、なのだ。
これらの「プレ・サウンドトラック」からの数トラックは無論、リニューアルは
されていない。
リニューアル、とは言っても本版に限っていえば殆ど再録音で
あり、よくあるリマスタリングだけではないところがミソである。
従って奥行きや重厚感は勿論の事、リズムやテンポすらも
変更されていてかつて演奏されていなかった楽器の
音も挿入されている。
無論、オリジナル版の発表当時の録音技術やマスタリング技術では
到底望めなかった部分の発展であるから、これはもう
大歓迎である。
しかし、同時にオリジナル版の持つ音の感触も本版もそれぞれ魅力的であり
決して甲乙付け難い。結局、私は2枚とも購入した・・・。
何故なら、いつもの川井節が映画本編の進行に寄り添うように
いくつかの楽曲が、その映像に確かに彩りを添えているからである。
ロマンティックな「・・・with love」しかり、緊迫感タップリの「outbreak」しかり。
川井のエンディング・テーマにハズレなし、とはよく言われるが今回の「hallucination」
に至っては感動して思わず鳥肌がたった程。
事実上パトレイバー関係の3作目にあたる「WX3」については川井氏作品の
中では明らかに異色であり、一種の音響彫刻のようなそれはそれで
素晴らしいのだが、映像本編との成り立ちとしてはこちらに軍配か?
何より、どこを切っても金太郎飴じゃなかった川井節が全編
炸裂気味なのである。
そしてこれまたいつもの川井節満載のライナーも併せて必読もの
なのである。
整形外科医のための神経学図説―脊髄・神経根障害レベルのみかた,おぼえかた
某大学の整形外科入局者の必読の本となっておりました。私は神経内科医ですがこの本に出会ってから髄節徴候の診断に自信が持てるようになりました。素晴らしい図のとともに、髄節を覚えるためのtipsがたくさんあります。まさに著者がいかに教育に情熱を持っていたかが本を通して伝わってきます。整形外科医だけではなく神経内科、脳外科、そして一般内科の先生にも読んでもらいたい本です。
富士山大噴火! 不気味な5つの兆候
木村政昭さんの名前を聞くのは、かれこれ10年以上も前のことだったか。当時を思い出すと、久米宏のニュースステーションに出ていのが印象に残る。的確な解説は、当時話題になっていたはず。だが、第一線から姿がなくなって久しい。なぜか。それは学会というものがそうさせたのだろう。
だが、当時から一貫している地震に対する地質学と海洋学の統合評価はゆるぎないものと思うのは私だけではないであろう。
さて、本はこう言っているように思われて仕方がない。
忘れたころでは、もう遅いのだ、と。
東北大震災を予知しえたその揺るぎのない「地震の目」による分析は、火山の「噴火の目」という評価を導入しえた。富士山はまもなく噴火する。みな備えを怠らないようにする必要を感じてほしい。
著者の人を思う、揺るぎのない「心の目」は、訴えている。一刻も早く本を読んでほしい、と。
「機動警察パトレイバー2 THE MOVIE」プレ・サウンドトラック
プレサントラと言うことで、劇場公開される前に作品をイメージして作られたアルバムです。
全6曲と曲数が少なく、また4曲目のRiot以外はオリジナルサントラのほうにも収録されている曲ばかりなので、このサントラの存在価値は4曲目の為だけということになります。
んで、肝心の4曲目はというと男性のコーラス曲で何かの作戦が進行しているようなイメージを持たせる曲です。
が、劇中ではこの曲は使われていないので、川井さんのファンと言うわけでなく、映画を見てよかったのでサントラを買おうと思っている人は特に買う必要はないかもしれません。