
田中角栄 封じられた資源戦略
プロローグからエピローグにいたるまで、一気に読んでしまった。
今まさに原発問題が起きているが、2年前に出版されたこの本にも「警世」の言葉が多く並んでいたからである。
エピローグでは、オバマ大統領がプラハ演説で提言した核廃絶と「国際核燃料銀行の構築」を取り上げている。
「国際核燃料銀行」は、IAEAの管理下で、核不拡散と同時に濃縮ウランと再処理技術を先進国に集中させるシステムであり、その中心の座にアメリカが座るというもの。
オバマの資源外交の巧みさを表していると同時に、この銀行の発想は70年代のカーター政権でも同様の発想があり、ロックフェラー財閥の宿願ではないかと、著者は唱える。
日本では、「田中角栄が資源外交に乗り出し、アメリカの逆鱗に触れ潰された」という経緯があり、それ以降資源外交がタブーになっている。
田中のDNAを受け継ぐ小沢と、現民主党政権に対して、資源を「持たざる国」日本が今後歩むべき道について、「田中の資源外交」を振り返りながら疑問を投げかけている書。
第1章・2章は田中角栄が政権を握る以前の日本と、資源を持つアメリカ、インドネシア等の国との関わりが書かれている。
正力とCIAの関係、原子力発電導入の経緯、中曽根とキッシンジャー、岸、スカルノ、スハルトなどが登場する。
第3章「石油、さもなくばウランを」から、田中首相の資源外交について詳細に触れていく。
貿易不均衡の改善策として、米からの「航空機」「濃縮ウラン」の激しい売り込みの件、濃縮ウラン10年分前払いの件、田中が米の「核の傘下」から逃れるための仏・豪とのウラン買い付け交渉、石油ではソ連・インドネシアとの交渉etcが非常に興味深い。
p236〜237では、「欧州と米の核資源攻防と田中外交」が関係図で表されているので、理解しやすいと思う。
第5章「資源大国の大渦に呑まれる」で田中の失脚、エピローグ「持たざる国の」選択では、現在の日本の原子力・原発問題が書かれていた。
日本の電力会社の「幕藩体制」と原発をコントロールできない問題点と「ツケ」を未来に回してきた恐怖も取り上げている。
日本のエネルギー政策の偏りを憂い、小沢、民主党が田中の「対米限界」をどう乗り越えるかを問いており、原発の「クリーン神話」への疑問を呈す。
田中は、先見の明があり「来るべき日本の未来に対して戦っていた」のかもしれない。
巻末には「田中角栄と資源に関する年表」も掲載されている。

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この本は久しぶりに納得のいく作品でした。
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特に会社の経営者・管理職には必読の一冊です!
自分に投げかける質問を変えるだけで、行動が変わります!
信じられないようですが、どんどんと行動が変わり、やる気になります!
セルフコーチングが誰でも簡単にでき、質問によって、自分と向き合う
だけで、人との関わり方や、自分の行動と気分を変えることのできる
ことがとてもわかりやすく表現されています。
巻末には、付録でセルフコーチングの習慣をもてるように、実用的な
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カウンセリングを受けたり、モヤモヤして悩んでいる方、これからの
人生を変えたいと思っている方にも、是非、お勧めの一冊です!
巻頭にある話で「質問は未来を変える!」という言葉が、そのとおりだ
と思いました。

1/48 傑作機 No.101 1/48 ロッキード マーチン F-16C [ブロック25/32] ファイティングファルコン アメリカ州空軍 61101
キット名はアメリカ州空軍となっていますが、後継のブロック50/52が配備されるまでは米空軍の第一線部隊で使われていたタイプです。
ブロック25はF−16がA型からC型に形式が変更された最初のタイプで、ブロック30はその後継機です。エアインテークの大きさが若干小型で、タイヤもブロック50に比べると厚みが薄い(ブロック50になると重量が増したのでタイヤが厚くなった)のが特徴です。
タミヤのキットはそれらの違いを再現しているだけでなく、このキットでは兵装パーツとして爆弾も追加されているので、これをブロック50のキットに流用してやっても面白いと思います。
州空軍機として作るもよし、過去に遡って最新鋭の第一線機だった時代を再現するもよしと、つくり応えのあるキットになっていると思います。