
韓国併合への道 (文春新書)
本書は韓国人の視点で日本に併合されるに至った李氏朝鮮末期の問題点を
書き記したものである。当時の同国人に対する冷淡とも思える記述も、愛
国心の裏返しであろう。
この本を読んで安易に日本は悪くなかったという論拠にするのではなく、
日本人として当時の日本の問題点を考えていくことが相互理解を深める道
につながるのではないかと思った。
嫌韓派で近代史をよく知らないという人には「マンガ嫌韓流」よりも、こ
の本と、この人の「生活者の日本統治時代」を合わせて読むことをお勧め
したい。

オオタカの森―都市林「市野谷の森公園」創生への道 (ふるさと文庫)
開発と保護運動は、完全に対立して
双方の主張を繰り返すばかりで
なかなか納得のいく解決に結びつく事が
無かったように思います
でもでも、本書を読んでいて読んでいるこちらが
しんどくなるくらいに、本当にタカの住める環境を残そう!という
夢に向かって、建設的に何回も何回も壁にぶつかりながら
その都度、知恵・人などを総動員して、解決にぶつかっていく姿は
同じような活動を目指すものにとって
非常に参考になるように思います
尊敬します
是非、関係者にお会いして話を聞きたいです
勇気が湧いてきました

危険社会―新しい近代への道 (叢書・ウニベルシタス)
本書において意味される「危険」とは、「歴史の産物であり、人間の行動や不作為を
反映したものであり、高度に発達した生産力の表れである」。
例えば、チェルノブイリが告げた原子力の「危険」、光化学スモッグや酸性雨の「危険」。
今日ならばさながら温暖化の「危険」といったところだろうか(とりあえず、エコエコ詐欺には
気づかないふりを決め込もう)。
高度に成熟した産業社会、消費社会の果て、ポストモダンとして、著者ベックが
指摘するのは、技術と自然のしっぺ返しとでも呼ぶべき「危険社会」の到来であった。
もっとも、本書の論点は単に環境問題への啓発に留まらない。
こうした「危険」は例えば政治や国家モデルのありよう、あるいは倫理の姿をも
変えてしまう、そうベックは論じる。
人によって本書をプロ市民のすすめとでも読むことがあるかもしれない。
整然とまとまったテキストとはお世辞にも称し難いものでは確かにあるが、かといって
本書における豊富な示唆は今日でもなおも有効。
例えば「危険は階級の図式を破壊するブーメラン効果を内包している」との議論。
私個人としての好悪はさておき、戦争によって危険の共有を求めるほかに道はなしとする
赤木智弘氏の議論なども案外本書の射程なのかもしれない。

TOGISM 2001
東儀さん自身に興味がある方は楽しめます。 作曲、演奏、トラックダウンまで総て東儀さんが手掛けたと思うとわくわく感いっぱい! 東儀さんで忘れてはならないのがピアノ、優しさに溢れ、本当に心地良く、深く響きます。同じ男として憧れ、尊敬の思いでいっぱい! 癒しという表現が当たり前になってますが、東儀さんの世界にはそんな流行の言葉じゃ語れない歴史や文化が待ち構えています。 全作品の中で2番目に好き。東儀さんが好き?と聞かれてYes!と答えられる方はどうぞ! <トキズム>

D・W・グリフィスの嵐の孤児 <全長版> [DVD]
伴奏がとても日本人好みでドラマティックに映像を飾り立てています
サイレント映画には伴奏が不可欠だということが思い知らされる作品でした
(ただし、オリジナルの音源ではない)
それに言うまでもなく、リリアンギッシュが可愛らしい
150分の全長版ということで、それでも長いなんて微塵も感じさせない
やはり映画の父とまれいわれたギリフィスの巧みな編集による賜物なのですね
たった一人の部屋なのに、思わず拍手をしてしまいました