
NHKビデオ フジコ~あるピアニストの軌跡~ [VHS]
Fujikoは実在の人物だ。リストを弾いたらヨーロッパでは彼女の右に出るものは無いくらいのピアニストだった。この作品は彼女の過去、現在についてのBiography。まず、彼女が弾く音楽が素晴らしい。筆者はこれで引き込まれた。そして彼女のライフスタイル、オピニオンが徐々にベールをはがされてゆく。Fujikoは一見気ままに暮らしているようにみえる、しかし断固たる自分というものを持っている。筆者は外国に住んでいるのでFujikoの存在は知らなかったが、ひとつの分野で卓越する人というのは、ある種の共通点があるのが見て取れる。音楽が好きな方、Biographyに感心のある方にはぜひお勧めしたい。

どこかで聴いたクラシック ピアノ・ベスト101
ピアノ講師をしています。
生徒用クリスマスプレゼントとして購入しました。
他の種類のこの手のCDも持っていますが、
演奏者が同じでレベルもいまいち、聴いていません。
こちらは、演奏者が一流で聴き応えもあります。
長い曲は抜粋になっていて否定する方もいらっしゃいますが、
気に入れば全曲入ったCDを購入すればいいし、
抜粋にすることでたくさんの曲が入っているので私は大賛成です。
私にとってほとんど聴いた事がある曲ですが、
例えばラモーのタンブラン(子供の曲集に入っている)など、
改めてプロの演奏で聴いて見直した曲もありました。
これからクラシックを聴いてみようと思われる方&初心者にとって
お買い得でとてもよいCDと思います。

フジコ~あるピアニストの軌跡~ [DVD]
このNHKのドキュメンタリーをみてフジコファンになった人が多いのではないでしょうか。DVDは彼女の自宅での演奏風景をフィーチャしたドキュメントドラマと奏楽堂でのコンサートの2部構成。彼女のこれまでの人生と、演奏の両方に接することができます。ドキュメント部分はモノラル録音で、しかもカメラワークが非常に下手なことが残念です。この価格で素人ビデオのように揺れる映像には、フジ子ファンとして少し納得がいきません。

ざわざわ下北沢 [VHS]
私自身は東京に住んだ経験はありませんが、昔姉が下北沢に住んでいたので何回か行ったり泊まったりしたことがあります。
”シモキタ”は雑然として若者があふれる街、というのが私の印象です。
この映画はその下北沢にたむろする老若男女の日常を捉えた作品。
起承転結のあるストーリーとは異なり、回しっぱなしにしたカメラ映像を後から編集したような印象さえ受けます。
彼らの生活、今の時代の雰囲気を切り取って残しておきたい、という制作者たちの気持ちが映像からにじみ出ていました。
主人公の有希(北川智子さん)はNHKの朝ドラに出てくるような清楚な人で、彼女の目を通して風景・光景を見ているような錯覚を起こしそう。
たむろするカフェではいろんな人に囲まれてくつろぐ一方で、ヒトとヒトとの関係がやや希薄な都会の孤独感も描かれていて、不思議な浮遊感を醸し出しています
夕刻に住宅街の踏切を電車が通り過ぎるシーンが何度となく出てきますが、あの光と闇のバランスが”雑多な東京の今”を象徴しているような気がしました。
30年後に「こんな時代があったなあ」と懐かしむ人が多いんじゃないかな。
評価は東京に住んだことのある人とない人で変わりそうですね。
※ 有名人・有名俳優がチョイ役でたくさん友情出演しています。フジ子・ヘミングさんんがピアノを弾いたり、スナックのママが鈴木京香だったり。

希望の力
誰だってうまくいかない時、くじけそうな時がある。(もう無理!)とか(なんでうまくいかないんだろう?)とか思って気分が沈んでしまったら、フジコさんの本は何よりの活力源になる。成功も失敗もスケールが違う。フジコさんは、普通のヒトでは耐えられないような大失敗や大失墜を何度も経験しながら生きてきた。何度も何度も、そういうところからはいあがってきたのだ。
この本は「世界的なピアニスト」っていうだけじゃない、フジコ・ヘミングさんの、そのままありのままが平易な言葉で表現されている。彼女自身の描いたイラストもたくさんみることができる。
自分を大きく見せたりしない、かっこつけない、そして夢見ることを忘れない、フジコワールドがひろがっていく。
読み終わると、たくさんの元気をもらったのがよくわかる一冊である。