
トンコープマンのバロック音楽講義
自分で調べなさいということを促してくれる本ではあるんですが、せっかくの日本語書籍なんだから訳してほしいところもありました。(オランダ語とか、、)
個人的に、ヴェルクマイスターIII調律の簡単なつくりかたがいちばん嬉しかった。
日本語版のみ掲載の「オルガン」の章では
バッハ、ブクステフーデ、クープランのような天才に肉薄した演奏をすることは決してできませんが、学ぶべきことはすべて学んだ愛弟子のように演奏することは不可能ではないのです。
p189
と締めくくる。
モチベーションは上がると思います。

ハイドン:疾風怒濤期の交響曲集
ハイドンの107つの交響曲には短調作品が11ありますが、そのうち6つが1766年から73年の時期に集中しています(いわゆる芸術・文化の潮流としての「疾風怒涛期」に数年先立ちますが、その特徴をハイドンがいわば先取りしているような作品群が生み出された時期としてこの時期の作品を「疾風怒涛期の交響曲」と呼びます)。そのうちの3曲をカップリングしたのがこのディスクです。
モーツァルトの作品で、例えばディヴェルティメント ニ長調(モーツァルト:ディヴェルティメント集)のように、極めて斬新で時に過激とも思える表現をするコープマンですが、このCDではむしろ衒いのない真摯な表現に徹しています。その結果、この時期のハイドンの心の奥の変化を示すといわれる短調作品の悲しみがより引き立てられています。特に、第44番ホ短調《哀悼》の第3楽章アダージョはハイドンが生前、自らの葬儀での演奏を希望したほど作者本人のお気に入りであったということですが、それが良く分かる高貴で静けさの溢れる名演となっています。単発のディスクでこの時期のまとまった演奏を聞くことのできるものが少ない中で、貴重な一枚だと思います。

ベスト・バッハ100
バッハっていえば通好みの作曲家の為か、このような入門的CDが有りそうで無かったのです。こんなバッハだけのCD6枚組みコンピレーションアルバムなんて初めてだと思います。その点は評価できるし、とりあえずバッハの音楽に最初に触れるには格好のCD全集です。演奏もなかなか良くて、安かろう悪かろうになっていません。バッハの音楽の全体像を確認できるように作られていることにも好感をもてます。充分な長さで曲が収録されているので、これだけでも満足にバッハの音楽を鑑賞できます。

トン・コープマン・プレイズ・バッハ [DVD]
バッハ没後250年記念の2000年に録画されたDVD。前半はオルガン曲、後半は「アンナ・マグダレーナのための音楽帳」や「シェメッリ歌曲集」収録の歌曲や小型オルガン、チェンバロのための作品などが演奏されている。
前半のオルガン曲ではドイツ・フライベルクの聖マリエン大聖堂のオルガンが使用されている。コープマンの演奏は往年の切れ味に円熟味が加わってすばらしく、音質も良好で映像も美しい。演奏するコープマンの手や足もよく撮られているので、実際に演奏される方には参考になるかも知れない。不満な点は、BWV565がトッカータだけしか演奏されてないところだ。この曲はやはり続いてフーガがないとどうも中途半端な印象がある。
後半はバリトンのメルテンスが主役である。コープマン指揮のバッハ・カンタータ全集でも不動のレギュラーを勤めているメルテンスは、さすがに伴奏するコープマンとの息もピッタリと合った、安定感のある名唱を惜しげもなく披露している。そのやさしく温かみのある声の持ち主は、風貌も声同様にやさしそうなおじさんである。「パイプの歌(BWV515a)」ではバロック時代のパイプを手でいじくりながら歌っているのがユーモラスだ。
バッハファンなら買って損なしの1枚である。

モーツァルト : アイネ・クライネ・ナハトムジーク&3つのディヴェルティメント
この内容+この値段という意味では、とってもお得感があります。
それで自分も買いました。
演奏もみなさん書いてあるとおり、とてもよいです。
なぜ星三つかというと、、ピッチです。。
楽譜ではAから始まるのに、聞こえてくる音がそれと違うのが、、
どうしても自分の中では気持ち悪くて、聴かなくなってしまうのです。。。