
西田亜沙子画集 ジャム-jam-
一ページ、一ページ捲るたびに至福のひとときが訪れます。とりわけSimoun、ヤミ帽が己の中の何かを直撃してとらえて離さない人には100%お勧め。西田嬢の描く少女は痩せぎすではなくて、みな肉付きがよい健康的な肉体でありながら、絡みあうことでそこにはもう極上のエロスが醸し出されます(肉体だけでなく、繋いだ手だったり、お互いを意識した視線がたまりません)。この本をお読みいただければ、女の子同士の絡みを描かせて西田嬢の右に出る方はいないという意見にきっと皆賛同してくれるはずです。
谷口悟朗監督から送られている「好色一代女 女体好きにもほどがあるだろう…」とのコメントが総てを言い表しています。

シムーン 異薔薇戦争 封印のリ・マージョン(初回限定版)
この商品は、ゲームとしてではなく、シムーンのメモリアルとして価値があるものでしょう。
この意味で、通常版ではなく、初回限定版がお勧めです。
同梱のスペシャル CD-ROM には、パソコン用の壁紙、デスクトップマスコット、スクリーンセーバー、15パズルなどが含まれます。
2冊の小冊子には、それぞれマンガと設定資料が入っています。ヘリカルモートリスの書のマンガは面白かったです。
現在、発売後1年9ヶ月を経て、新品も値下げされています。入手のチャンスかも知れません。

Simoun (Yuri-Hime COMICS)
巻数が振られてなかったから発売前から気づいた人も多いはず。
そうです、Simounは1冊完結作品。
構成は三話+サイドストーリー8頁(書き下ろし)
話はいたって明解、新人パイロットのアーエルがエースパイロット*1であるネヴィリルに“一緒に飛んで欲しい”*2と願い、ネヴィリルはある事情から“嫌”なのではなく、“怖い”とこれを拒む。
あたしはこんなにあなたと飛びたいと願っているのに…という2人のお話。
百合コミックということですが、情愛や性愛というより、友愛。
「共に空を飛ぶパートナーとしてあなたが好き」とかそんなカンジですね。
あとは、アニメとの比較で言うと、ストーリーはオリジナルです。
キャラの雰囲気も若干違う印象。
かなり初期の草案だけもらって、ある程度自由にやらせてもらってるのかも知れません(連載開始が05年7月の雑誌ですし)。
ちなみに登場人物はアーエル・ネヴィリル・パライエッタ・マミーナ・ロードレアモンだけ。
シムーンで空を飛ぶのもワンシーンのみ。
何か出来事が巻き起こるでもなし、シムーンで飛んだり戦ったりするでもなし。
人と人のドラマに完全に焦点が絞られた作品で、雰囲気や絵柄など世界観が個人的には結構気に入りました。
題材は良いだけにもっと見てみたかったですし、もっと話を広げて連載してもらいたかったですねー。

EMOTION the Best Simoun(シムーン) DVD-BOX
深夜アニメというもの自体を見始めたばかりだった自分はシムーンを見て当時とても衝撃を受けました。女性の美しさ、気高さ、気品・・・これでもかと美しく描かれた世界。そんな世界観の中で題材とされる「戦争」、衝撃の展開と結末。これほど背景からラストまで完成されたアニメは最近あまりない気がします。一度はぜひ見て欲しいアニメです。百合シーンが多々あるのですが百合と捉えるより私は先に「美しい」と感じました。キャスト陣も脇役まで豪華絢爛で声優さん目当てで見ても絶対後悔しないと思います。シムーンでの戦闘シーンも見応え十分すぎるほどなのでBlue-rayでの発売も期待しています。

僕はまだ何も知らない。(初回限定盤)(DVD付)
本来のアニソンは、アニメと関係のない若手バンドのタイアップ曲などではなく、シッカリと映像・内容を意識して作られた「曲自体がアニメの一部」とでも呼べるモノであると思います。
収録曲(3)は、アニメ「ぼくらの」で登場するカンジの母・吉川教授が、ジ・アースプログラムを「アンインストール出来ない(第21話目)」とセリフで口にする様に、希代の名アニメと密接な関係の上に出来上がった、シリアスな名曲であると思います。
同アニメの前期エンディング曲(9)は、歌詞が直接「ぼくらの」につながるものではないとも思えますが、殺伐とした空気の同アニメに癒しの感覚を与えてくれる、どこか懐かしくて温もりも感じさせてくれる、素晴らしい名曲であると感じております。
同9曲目の様なスローテンポで穏やかな曲が好きな方であれば、(2,6、8、11)辺りの曲も心地良いと思われ、心がとても澄んで純粋な気持ちになれることかと思います。
凛々しくビート感のある後期エンディング曲(1)の様な楽曲(4、7)も存在すれば、軽やかでノリが良く・メロディアス、個人的に大好きな(10)の様な曲も含まれているなど、1つ1つの曲の完成度やアルバム構成の質が高く、本当に驚かされてしまいます。
一般的な音楽ジャンルでいくと「ヒーリング」「アンビエント」「アブストラクト」辺りの音が多く、女性ボーカルで例えるなら、遊佐未森さんや坂本美雨・中谷美紀さん、大貫妙子さん、salyuさん辺りが好きな方であれば心地良いこと間違いなしの、アニメを越えた名作品集でもあると思います。
石川智晶さんの、ヒットチャートに捕らわれない音楽に対する純粋な姿勢には感動を覚え、より自由な表現手段としてのアニソンにも無限の可能性を感じてしまいました。