デラックス・コレクション
オオゼキタクを購入したのは二つ理由がある。
一つはドラマ「大富豪デラックス」の主題歌で、
さわやかでよくのびる歌声に興味をもっていたこと、
もう一つは偶然とある駅の路上ライブでご本人の豊かな声量を
耳にしてしまったことである。もっと聞いてみたいと思った。
実際に購入したCDを聴いてみて実感したのは
彼の歌の透明感。そして揺れ動く人間の内面をきちんと見据えた
歌詞のせつなさである。オオゼキタクは繊細な人なのかも知れない。
曲の音の動きは派手さはない。
これからも彼の才能が
発揮されることを想いながら、
車などで流してみたい曲がたくさん入ったCDだと言える。
テレビドラマ 富豪刑事デラックス オリジナル・サウンドトラック
おなじみのテーマの数々、「富豪刑事」の曲と、「富豪刑事デラックス」用に新たに作曲した曲を
収録しており、作品の世界を十分堪能できます。
作曲の辻陽氏は「トリック」を手がけた方だということを、CDを買った後で知りました。
「トリック」に似ないよう、打楽器を使わないようにしたとのことで、まったく気づきませんでした。
ご本人も言われているとおり、唯一「17.喜久右衛門のテーマ」では打楽器を多く使っているので
改めて聴くと「トリック」の感じが聴きとれます。
特に、ブックレット・ライナーノーツが充実していて(表紙+裏表紙入れて計12ページ)、
番組の写真は神戸美和子の表紙のみですが(カラーも表紙のみ)、
番組に対する作曲者のコメントと解説だけではなく、各1曲ずつに短い解説と作曲者のコメントがあり、
各曲のタイトルもご本人が付けた、など興味深い話を読むことができます。
また、プロデューサ桑田氏、演出の長江氏のコメントも載っています。
ドラマのファンには、もちろんオススメです。
富豪刑事 (コミックノベルス)
筒井康隆風に味付けされた刑事ミステリー。
と言うよりは、ミステリーの名を借りた、
喜劇とでも言えばいいだろうか。
この方にしては珍しく、SFでもドタバタものでもないが、
きちんと楽しめる作品に仕上がっているのは流石の一言。
ファンも、そうでない方も読んで損は無し。
ただ、この作品のイメージで筒井康隆を見ると、
他とのギャップに驚くかも知れない。
あと、これ一冊で完結しているのが残念と言えば残念。
富豪刑事 (新潮文庫)
週刊文春1978年 総合4位
この当時、読んではなかったんですが、面白いコンセプトだなぁと思った記憶があります。あらためて読んでみると、「俗物図鑑」や「男たちのかいた絵」で、受けた衝撃に比べると、ずいぶん物足りない感じがします。今となっては、「俺の空−刑事編」の安田一平の方が、富豪刑事としては、派手ですかねぇ(これも古いか)