
残響(CDのみ通常盤)
このCDを購入するキッカケになったのは、テレビ東京のWBSのエンディングソングです。
この曲を聴いていると、私自身の置かれている状況と照らし合わせてしまいます。そして、曲を聴いている私自身が、「今以上に強くなりた
い!」と思わせる1曲です。
他にもTV CMに使用されている曲が数曲入っています。

アースダイバー
「サッ」という発音は岬(み・さき)など突端というか、境界であることを表わすが、皇居がある江戸城跡も太田道灌が江戸城を建築した当時は「関東に広がる巨大な洪積大地が海に向かって突き出した『ミサキ』の場所に建てられいた」(p.234)という。そして、いまや電通などのビルが立ち並んでいる汐留操車場跡地のビル群となったわけだが、かつてこの場所が中沢さんと叔父である網野善彦さんとの間で話題になったという。
網野さんは「ぼくはあそこは天皇陵直轄地にすればいいと思う。そして開発の及んでこられないアジールにするんだ。アジールはとうぜん森にかえる。そしてこの森は、現代の文明から脅かされているあらゆる生き物を守る場所の象徴となる。そうなったらはじめて、天皇制は世界にとってもたいした意義を持つものになるだろう。天皇というものはもともと、アジールを支配して守る存在だったんだから」(pp.236-237)と語ったという。そして、中沢さんは「女性天皇の誕生をもって、明治期にはじまる近代天皇制は、終わりをむかえる」「ぼくは夢想する。双系原理によって立ち、都心部にあっても、自分のまわりをとりかこむ騒音にすこしもそまらない森の奥で。おだやかな森番のようにして生きる天皇が、ある日つぎのように世界に向かって発信するのである。『わたしたちの日本文明は、キノコのように粘菌のように、グローバル文明の造りだすものを分解し、自然に戻していくことをめざしている、多少風変わりな文明です。そしてわたしはそういう国民の意思の象徴なのです』。そのときはじめて天皇制は、この列島の大地に根を下ろすことができるのではないだろうか」(p.238-39)と結ぶ。