
マンガ 化学式に強くなる (ブルーバックス)
「科学をあなたのポケットに」がモットーのブルーバックスシリーズ。
この本もその中の一冊。
だからマンガだからといって侮ってはイケナイ。
これでも高校化学I+II(新課程)のモルや、イオン反応、周期表の性質等、
各々の基本部分はキッチリ説明されており、高校一、二年生にオススメ。
だが、やはり電池や、有機化学といった複雑なところは書かれていない。
「ココが分からないのに~」という人も多いので、ちょっとイタイところかもしれない。
それでも、原作者も二九冊を参考文献にして、マンガ作者も原作からコマを割るのに五年近く費やした、
という努力は実をむすび、今ココに非常に分かりやすい参考書が存在しているといえる。
先述したモル等の分野については、並の参考書なら一ページの説明だけですますトコを、
本書ではその五倍はページを割く。
化学でつまづく人は、ほとんどがこの本で紹介されている分野で失敗し、(つまり出端をくじかれ、)
それっきり化学アレルギーになってしまった、という人が多いのではないか。
高校一、二年生にもオススメだが、かつて化学に関してもっていたプレッシャーから解放されたい人にもオススメ。

マンガ 物理に強くなる (ブルーバックス)
漫画を通して高校物理の一部の分野を学べる本です。
解説される内容は、高校物理の力学分野の内、運動量、エネルギー、
円運動、単振動を除いた基礎的な部分だけです。得られる知識自体
は少ないのですが、物理を学ぶ上での大切なエッセンスが含まれている
ので、積み重ねを旨とする物理の学習においては非常に有効だと思います。
教科書ではあまり詳説されない「質量」の概念に拘った解説は好感が
持てました。
物理はイメージが大切なので、その雛形を学ぶにもいいでしょう。
前作の化学編同様、作画の方がちゃんと理解して描いているなあと
感じます。

限界集落温泉(3) (ビームコミックス)
1,2巻は次々と登場人物が現れ、ストーリーの展開も変化が激しい内容だったと、個人的に思います。
しかし、この3巻は登場人物はそれなりに出尽くし、物語も激しく変化を伴って変化していく、というよりは深度を深めていくようなストーリーの進行になっているような感じがしました。
それが、1,2巻にはなかった面白さとして感じられましたし、4巻以降の展開への期待も高まりました。
あと、中願寺有希というキャラの内に秘められた禍々しさに魅かれました。
じっくり読める巻になっていて、いいと思います。